desert season

KUROの(全く方向性の定まっていない)趣味のあれこれ。

『血界戦線 -世界と世界のゲーム-』 

今更ながらジャンプSQ.19掲載『血界戦線 世界と世界のゲーム』の感想(のようなもの)です。





今回の物語の中心となるのは、クラウス。

一番初めの読み切り短編以降は、活躍はするもののどちらかというと脇での活躍といった印象だったクラウスが、久々にストーリーの主役を主役を張ります。

しかも、そこには私が予想していなかった“闘い”が描かれていました。


・今作のストーリーを説明してしまうと以下の通り。

人体を変質させ狂戦士を生み出すことができる最凶の麻薬「エンジェルスケイル」が、ヘルサレムズ・ロットの外で流通している事が発覚。
世界のパワーバランスを崩しかねない代物の流通経路を探るべくライブラが活動を開始するが、そのルートは一向につかめる気配がない。

一方、別行動をとるリーダー・クラウスは同じくライブラのメンバーであるK・Kと共に異界の顔役であるドン・アルルエルの前に立つ。彼の目的はクラウスと「プロスフェアー」と呼ばれるゲームをする事。
クラウスは自らの命と世界の命運をかけてこのゲームに臨むことになる。


・なんと、今回。格闘アクションシーンがありません。
そのかわり繰り広げられるのは、命を削るゲーム。クラウスはこれで戦う事になるのです。

プロスフェアーは、雰囲気的にはチェスや将棋。それとトレーディングカードゲームが一緒になったようなゲーム。

チェスのように駒を進め、ある型が完成すれば宣言し、場を広げていく。駒や場の属性だけでなく、駒自体がその姿さえ変えてしまう。
実力が拮抗すれば、その手は無限に広がり、“指数関数的に”難易度が上がっていくゲームらしい。

異界発のゲームではありますが現在は一般に普及し、世界的にも愛好家は多いようです(現にクラウスは冒頭でネット対戦で日本人らしき人物と対戦している)。

人間同士の戦いなら高度な知的遊戯として楽しめるゲームですが、相手が異界の住人ならば話は別。
しかも、今回クラウスが戦ったドン・アルルエルはこのゲームのために1200年という時間を費やしている無類の“愛好家”。

世界一を誇るチェスキングさえ、いや、人類は絶対に彼に勝つことはできない!!


しかし、クラウスはエンジェルスケイルの流通ルートの情報取得と、チェスマスター・ウルツェンコの命を守るために、99時間の早指しに挑みます。


・今回のクラウスの戦いは全く仕組まれたもので、始めからクラウスの不利に展開するように事は仕組まれていました。
それでも一瞬のためらいもなく戦いに飛びこむクラウス。しかし、強靭な生命力を持つクラウスでも99時間の対戦は命がけ。やがて、心身ともにダメージが現れます。

疲労困憊のクラウスの“折どき”を見極めたアルルエルは、一つの問いをクラウスにつきつけます。

クラウスが救おうとしたウルテェンコは、自らの望みの他に、自分とアルルエルの秘密の対戦を知ったクラウスとK・Kを殺してほしいと願っていた。何のためらいもなく人の命を奪う事を願った人間に守る価値などあるのかと。

常人なら迷いが生じる瞬間。しかし、クラウスはためらいもなく次のように答えます。


 人は弱い。その弱さ故に時に矜持を捨てた行動をとる事もあるだろう。
 だがそれがなんだと言うのだご老体。
 例え千の挫折を突きつけられようとも私が生き方を曲げる理由にはならない



なんと真っ直ぐで力強いセリフ!!
クラウス・V・ラインヘルツというキャラクターを端的に表しています。

クラウスは強い。
戦闘的な実力は折り紙つき。そして、その強靭な肉体に宿る精神もまた強い。

自ら決めた事を決して曲げることがない“頑固者”。
彼こそライブラのリーダーであり、大変魅力的な人物であると、今回のストーリーを読んで更に強く感じる事ができました。

(それでいて、大好きなクロスフィアーに集中しすぎてひどい目にあってるレオに全く気付かないというおちゃめな面も。このちょっとした抜けがまた魅力ではあるのですが)


・テーブルゲームによる対戦シーンが続くのにやたらめったら迫力があります。
細切れのコマは、スピード感と緊張感にあふれ、大胆な大ゴマや見開きが“異界の住人相手のクロスフィアー”の恐ろしさを強調します。

普段の戦闘アクションな展開も楽しいですが、今回の話は今まで掲載されたものの中でダントツに面白かったです。
“なんでもあり”な『血界戦線』ならではのストーリーでした。


あと、今回の話を読んでようやく『血界戦線』は一人の主人公を据えて展開するストーリーではなく、ライブラという組織が主役の物語であるという事がわかりました。

もちろんキーとなるの人物はクラウスだと思うし、今後の展開で中心になりそうなのは謎を抱えるレオだと思うんですが、彼らが毎度必ずしも中心になるとは限らないようです。

現に、おなじみになりつつある街の説明が入る冒頭で「この物語はライブラ構成員の戦いの日常の物語である」というような文言が入っています。

だから次回もクラウスが話の中心となるとは限りません。チェインやザップはもちろん、今回初登場のK・K(美人だけど鬼強い)やあるいは武器庫のパトリックが主役の話もある…かもしれない(笑)

こうなると本当に次はどうなるのか非常に気になります。

なお、私が読んでみたいのはまだまだ謎多き男、スティーブンの話。この人もなんか一筋縄ではいかなさそうな男っぽいもんな…。(文字通り)尻に敷かれているレオの心配ちっともしなかったし。


掲載誌は季刊。
次回8月発売の号にも掲載予定らしいですが、今から本当に待ち遠しいです。漫画雑誌の発売が楽しみなんて久しぶりだ~。
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漫画家・内藤泰弘さんファンのKUROがお送りする趣味に関することを色々書いているブログです。不定期更新。

主に「ジャンプSQ.」「ジャンプSQ.クラウン」掲載の『血界戦線』の感想で構成されています。

『血界戦線』は次回掲載までに更新が目標です。

※現在更新停滞ぎみです…。アニメ『血界戦線』第2期までには調子を戻したい…

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