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desert season

KUROの(全く方向性の定まっていない)趣味のあれこれ。

最近読んだ本(2007.4月)

・『膚(はだえ)の下』 上・下(神林長平/早川書房)

以前にも、読みたいと言っていた神林長平の長編SF小説です。やはり我慢できず買ってしまいました。

『あなたの魂に安らぎあれ』、『帝王の殻』に続く3部作完結編。



膚(はだえ)の下膚(はだえ)の下
(2004/04/23)
神林 長平

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※この画像は単行本版です



月を破壊し、地球を人が生きていくのが困難な環境にしてしまった人類は、今いる人間をいったん火星へ冷凍睡眠させることで避難させ、250年の時間をかけて機械人たちに地球を復興させることを考えます。
しかしかつての月戦争にかかわった機械人たちの暴走を恐れた人間たちは、人造人間をつくりだし、その作業を見張らせることにしました。主人公・慧慈はUNAG(国連アドバンスドガード)が作り上げたアートルーパー(人造人間)の一体です。

はじめ人間の命じるままに戦闘訓練を受けていた慧慈でしたが、地球残留を望む残留人の一族との戦闘や機械人「アミシャダイ」、残留人の娘・実加との出会いを通して、やがて自我に目覚め、自分が何のために生きるのかを模索し始めます。




慧慈を育てたUNAGの教官、間明(まぎら)少佐が慧慈に送った言葉、
「われわれはおまえたちを創った おまえたちはなにを創るのか」という言葉が全編通してのテーマになっています。

肉体的にも精神的にも23歳の男性ながら、わずか5年しか生きていた経験のない慧慈はまさに子供の状態でした。
しかし、造物主である人間に傷つけられた日から慧慈は変わり始めます。
彼の中でだんだん間明少佐の言葉の意味は大きくなり、やがて一つの答えをみつけます。
慧慈は彼を支える仲間のアートルーパーや彼に味方する人間たち、機械人のアミシャダイ、さらに彼を敵視する者たちの存在さえ、彼が見つけた道への原動力になっていくのです。

慧慈選んだ道、彼の選んだ世界観は、まさしく棘の道。
慧慈は多くの困難や悲しみを体験しますが、決して立ち止まりません。
創造主(人類・あるいは育ての親である間明)に自分の創りだしたものを示すために、慧慈はあえて「残酷な神」の道を歩むのです。

まるで聖人の歩みを記すようなような趣がある本。
特に下巻の後半はかなり胸をうたれます。読むのを家に限定できなくて、電車のなかで読んでた時、かなりやばかったです。

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[ 2007/04/15 15:21 ] 本のこと | TB(0) | CM(0)
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