desert season

KUROの(全く方向性の定まっていない)趣味のあれこれ。

相棒 season12 第19話「プロテクト」 

・とうとう書かずに4月末になってしまいました。流石にここまで最終回の感想を放置したのは初めてかもしれない…。
超今更ですが、『相棒season12』最終回「プロテクト」の感想を書いておきたいと思います。
映画もあった事だし、このまま放置しとくのも何なので…。


・シーズン11から新たな“相棒”甲斐享を迎え、新たな展開に入ったシーズン12。
レギュラーだった“トリオ・ザ・捜一”の三浦さんが1話で卒業するなどいきなり驚かされましたが、前話通してみると、比較的社会派的なシナリオが少なめで、ひと昔前の『相棒』テイストな脚本を目指したようなお話が多かったような気がします。
シナリオの良し悪しについては、好みがあると思うのであえて言いませんが、強いていうならシリアスすぎて観てて疲れるような話は少なかったので私的には今シーズンは結構楽しめたシーズンでした。

ただ、惜しむらくは右京と享の関係が思ってた以上に早く近づきすぎてるような気がしないでも無い。
享にはもう少し、右京への反発や捜査一課への未練も感じさせて欲しかったんですが…。
あと、やたら享が怪我をするのも気になりました。

それから年々、右京さんの米沢さんへの扱いが酷くなっているような気がするのでそろそろ米澤さんにキレられる話が来るんじゃないかと気が気じゃありません。実は実際の相棒より捜査の要のような気がしてるので(笑)、できるだけ右京さんには米沢さんに気を使っていただきたい…。
最終話でも結構危ないところだったような気がします(でも、大概協力してくれるんだから本当に米沢さんいい人ですよね…)。


・シーズン開始ごろには何かしら進展があるのではないかと思っていた甲斐親子の関係は一応現状据え置き。
ただし、数話に甲斐親子のなにがしかを推察できるようなエピソードが盛り込まれていたのも印象的に残ります。

第1話は甲斐峰秋という人物の人となりを少し知ることができる話となっていましたが、最終話は一つの何とも歪んだ親子が描かれる事によって、同時に甲斐親子の関係の事も考えさせられるシナリオになっていたと思います。


・闇社会の大物・御影康次郎の死刑が確定した。
有罪の決め手になったのは、御影の三男・智三の証言だった。
長男の真一、弁護士で次男の悠二は父親を裏切った智三を許せず、殺害しようとするがその行方は判らない。
どうやら警察がアメリカの「証人保護プログラム」と同様の措置を行い、個人情報を書き換えたのではないかと思われた。しかし、今の日本の法律ではそのような事はできないはず。

そこで浮かび上がったのが、智三に証言を促した今は亡き警察庁官房室長・小野田公顕が強権を発動してその超法規的措置を実行したのではないかという推測だった。

時を同じくして小野田官房長による一億円の使途不明金事件が明るみになった。
事件が事実なら、小野田の事だから何か必要な事に使ったのに違いないと考える右京。
一方御影親子は小野田がその金を智三の逃亡に使ったと考え、父の康次郎は小野田と昵懇だった、同じ拘置所に拘留中の元衆議院議員・瀬戸内米蔵に接触。そして、その推測が正しいという感触を得た。

拘置所の看守を巻き込み、巧みに瀬戸内を強請る真一。
瀬戸内は右京に連絡を取り、智三の行方を捜して欲しいと依頼する。


・久々の小野田官房長が登場。亡くなってからでも数シーズン立っているにもかかわらず、その存在感と凄さを思い知らされたような気がします。

闇社会の大物を葬り去るために証言してくれた人間を守る為に実行された官房長の“強権”。
戸籍情報のデータ化中の間隙をぬって全く新しい戸籍を作成して新たな身分と生活を用意し、追ってくる人間がいる事を想定して自分の信頼できる人間に「罠」を託す。

その罠が官房長が死んだ後にも実行された事を考えると官房長の人選は正しかったとしか言いようがない。
ルール違反は犯しても、最終的な部分では現行法に従う右京さんではできない措置です。

でも、また同時に一度原理原則を崩せば、次第にそれがなし崩しになって最終的には国を治めていくためには必要であるはずの法が蔑ろになっていく(小野田の行った措置のせいで、智三の行方を追えなかった兄弟たちが看守の妻と娘を危険に巻き込み、更に瀬戸内の仮釈放、死刑囚である康次郎の仮釈放さえ行われる)、という皮肉も目の当たりにしてしまったような気もします。

勿論、智三が幸せな人生を送れているならばそれに越した事は無いし、彼が平穏な生活を送れなくなるのはおかしいと思う。
とはいえ今回、超法規的措置が繰り返されることで肝心のストーリー展開そのものに無茶苦茶さを感じてしまうところを見ると、決して強権というものは事態に合わせて発動すればよいわけでも無いんだな、とも思ってしまいました。


・一番いいのは、実際証人保護のための法律を作る事…という事になるんでしょうが戸籍や証人の生活の保護の事などを考えると実際は難しいのかもしれませんね。(今回は智三を今すぐにでも守らなければいけないという事情もありましたし)


・今回の話は、小野田官房長からある意味「置き土産」でしたが、先にも書きましたが、同時に甲斐親子の関係について考えさせられる物語にもなっていたように思う。

裏社会の大物・御影康次郎は三男・智三の証言が元となり死刑判決を受けたわけですが、実は彼が一番愛した息子は腕っ節が強く度胸のある真一でも、頭が良い弁護士の悠二でもなく、父を嫌っていた智三その人でした。
彼が智三を捜したのも、愛していたのに何故裏切ったのかという思いが強かったからのようでした。

また、一方で長男の真一は自分に対する父の愛情が智三より下である事を敏感に感じていて、どうにかして父に愛されようと父が喜ぶ(と考えている)粗暴な行動をとり続け、最終的には「理想の父親」とずれる言動をとった康次郎の言葉さえも聞き入れないようになっていく。
真一は凶悪な男ではありましたが、捕まる際の姿は本当に哀れでした。


・享の父・甲斐峰秋は自分は二人の息子を平等に扱ってきたといいきる。
しかし、肝心の息子の享は、父は父の理想とする道を歩む長男のみを大事にしてきたと感じています。

そんな享の思いを甲斐次長が聞けば、そんな馬鹿なというのでしょうが現に息子はそうは思っていない。

また、康次郎は智三の墓に向かう車中、自分が最も愛した息子は三男であると公言し、更に同乗していた次長の平等発言を真っ向から否定する。あなたもどちらかに愛情を偏らせているはずだと。
次長は康次郎の言葉を否定しますが、果たしてどうなのでしょうか?

甲斐次長が、次男の享に対してどうしようもない奴だと思っているのは間違いの無い事実。警察を辞めて欲しいというのも本心。
次長が康次郎の言葉にちょっとした動揺を見せるのは、全く身に覚えのない感情では無いからなのかもしれません。

しかし、人の心と言うのは通り一辺倒で計り知れないものでもあります。
次長にとって出来の良い長男と違い、享は顔も見たくない不肖の息子なのかと言うとそうではない事は、前シーズンや、今シーズンの様々なエピソードからも推測できます。
そう、息子が迷いながらも自分と同じ警察官への道を進んだ事を嬉しく感じるぐらいは…。


・甲斐次長という人物の人物造形の支柱になっているは(エピソードが少ないのであくまで私見ではあるけれど)「私(わたくし)を廃した警察官僚」そのものだと思う。
プライベートより、あくまで仕事。“警察官僚である自分”が優先の人だ。

前シーズンの天下りを容認した件は?と言われそうだけどあれ自体も自分の将来の為と言うよりは、世の中を上手く回すシステムを保存する為だったように思う(物凄く勝手な言い草だとは思うけど)。
更に言うと、前シーズン最終話で享の邪魔をしたのは国益を優先したからだし、シーズン12第1話で民間人を見捨てるような行動をとったのも、国がテロに屈するわけにはいかなかったから、という理由はあった。

更に、息子がピンチに陥ろうと見捨てるような行動をとるのも、警察官僚としての自分を優先するからであって決して享が憎いからではない(現に今回も賭けのような逮捕劇が成功した事にはホッとしている)。

官僚としての立場を優先し、私情を廃し、国家の為に仕事をする人。
その為には批判される事も恐れないし、それを受け止める覚悟もしているというのが甲斐次長と言う人だと思う。

正直冷徹すぎて共感するのは難しい。
特に次長が内心を語るキャラクターでは無いので、比較的情を重んじる享は父に反発を覚えずにはいられないと思います。


・前シーズンで、父と向き合う覚悟をした享は、今シーズンのエピソードを経て父の姿の一端を知る事になりました。
反発も失望もするのですが、同時に父の冷徹な警察官としてのありようも知っていったようにも思います。

冷徹の次長と、情の享では全然合わないし、今回ようやく10数年ぶりの親子対面を果たしたものの、和解からは程遠い印象はぬぐえません。
しかし、時間をかければ微妙な距離感を保ちつつ親子で居られるんではないかとも思いました。
問題は次長に享を理解する気があるか微妙なところですが…。

ただ、今シーズンの第8話のエピソードなんか見てると、次長も仕事を離れれば情が無いわけでは無いみたいにも思うんで全く脈ないわけじゃなさそうですけどね…。


・なんかつらつら書いてしまいましたが、甲斐次長の人物造形の事なんかはあくまで私の妄想のようなものです。
こんだけ書いて外してたら恥ずかしいな…。


・何だか全然感想としてまとまってませんね。すみません。
でも、年々テンションは下がってきてはいるようにも思いますが、今シーズンも結局『相棒』を楽しんでしまいました。

来シーズンはどうなることやら…。
相変わらず甲斐次長と享の今後には注目ですけど、個人的には享と悦子さんに進展があるのかが気になってます。
享はプロポーズする気みたいですが…。
あと、最近接近気味の右京さんと幸子さんは個人的には現状維持を保ってもらえると嬉しいかな~?(明らかな恋人同士の関係で無ければつかず離れずが好きなので)

三浦さんが退職して、立ち位置が変化してきてる芹沢君の今後も気になります。
伊丹さんは、もうプライベートがどうこうなるとか想像ができなくなりつつある…(笑)

と、最後の最後でグダグダ書いてしまいましたが、色々言いながらでも次シーズンがあったらうれしいです。
夏ごろ、新番組の告知が出る時を楽しみにしています。


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