desert season

KUROの(全く方向性の定まっていない)趣味のあれこれ。

『血界戦線-とある執事の電撃作戦(ブリッツクリーグ)-』 

2011年8月発売「ジャンプSQ.19」掲載『血界戦線-とある執事の電撃作戦-』の感想です。

(後半部の感想はこちら)



・『血界戦線』にはかなり大雑把に分けて2種類の話があると思います。
一つは、ライブラの構成員たちが大きな事件を解決するストーリー。
もう一つは「街」そのものを描いたり、構成員たちの極めて普通の日常を描くことに重きをおく「日常編」。

今回の「とある執事の電撃作戦」は後者の話となります。
主役をはるのはクラウスの執事であり、ライブラ構成員たちを陰ながら支える縁の下の力持ちギルベルト。

その場にいるのが当たり前の空気のような存在の執事がいったいどんな人物なのか。
その片鱗がわかるお話でした。


・ギルベルトは読み切り時代からメインとして存在するキャラクター。連載が開始されてからは「幻の幽霊車両を追え」から登場しました。

性格は温厚。ピリ辛な人物が多く存在するライブラにおいてはレオ同様の“常識人”。
2巻の人物紹介でもわざわざ「温和」と紹介されています(ただし、「顔が怖い」とも書かれてるけど)

「幻の~」で行方知れずだったレオを追うため“最短距離”をそのドライビングテクニックで走破するなど、アクションの方も得意なのではと感じさせるシーンはあったものの、どちらかというと構成員たちのサポート・連絡役など組織の裏方の仕事を引き受けているイメージが強い人物です。


・今回判明したのはギルベルトがかつて「伝説」と呼ばれたC・B(コンバット・バトラー)だった事。
大怪我をしたギルベルトをサポートするために派遣された若き執事・フィリップの憧れの人であり、今回街に来た時も憧れの人を手助けする事が出来ると張り切ってやってきました。

…と、いきなり『血界』内の専門用語が出てきてしまってますが(笑)、「コンバット・バトラー」とは端的に言うならば戦闘をこなせる執事の事。しかも、通常のボディーガードの範疇を超える仕事もこなせる人っぽい…。

クラウスの実家・ラインヘルツ家にはわざわざそういう技術を持っている執事が所属している「特殊執事部」が存在し、フィリップもそこに所属する執事の一人です。…って、どんな家なんだ、ラインヘルツ家。

と、その事はおくとしてフィリップはわざわざラインヘルツ家が派遣してくるだけあって優秀な人材でした。

ギルベルトが入れた紅茶しか飲まないクラウスが彼が入れた紅茶は飲んだり、大怪我したザップの応急手当てをテキパキとこなしたり。
少々暑苦しい性格ながら(あと、やたら声がでかい)性格は生真面目であくまで真っ直ぐ。執事としての実務能力は水準を超え、戦闘面では銃器を持つ相手でもいとも簡単に制圧してしまう。
ザップがギルベルトに『(クラウスの)専属執事の座も奪われちゃうかも知れないですよ?』と、軽めながら思わず言ってしまうほどフィリップの能力は高いものでした。

しかし、若さゆえの自分の能力の高さに対する自惚れか?はたまた経験値の足りなさか?
フィリップは大きな「失敗」を犯してしまいます。


・ライブラであるという事はその身を常に危うくする事。

何となく普段の彼らの様子を見ていると忘れてしまいそうになりますが、「ライブラ」は『世界の均衡を守る秘密結社』。
人界にとって異界とのバランスを取るために必要な存在ではあるものの、彼らの活動によって利益を邪魔される者にとっては正に目の上のたんこぶ。
色んなところから恨みを買っているため、ひとたびライブラの情報が流れれば億単位でやりとりされると言われている。

そんな超重要情報であるライブラの情報で、一番精度の高い情報を持つのは、何と言っても構成員たちの「頭の中」。
かつて「Day In Day Out」でのスティーブンがそうだったように、ひとたびライブラの関係者である事が知れれば、人間人外問わず魑魅魍魎の犯罪者や公的私的機関からその身を追いまわされることになります。
(その割にはチェインはライブラの構成員であると割りと一般人レベルでしれてるみたいなんですよね~。まあ、彼女の場合は「存在は分かっても捕まえる事ができない」から知られても問題ないのかもしれませんが)

ギルベルトがそれなりに実力を持っているフィリップにライブラの仕事を任せなかったのは、単純に彼の身を案じた為でした。

例えばレオは「神々の義眼」の能力を使うならば大抵の異形から身を守る事ができる。
しかし、彼どころかクラウスやザップたちでも相手にできないとんでもない存在がヘルサレムズ・ロットという街にはたくさんいるのです。
だからレオは、そういうものを呼び込まないためにも無用のトラブルを起こさないようにしています。それが街のちょっとしたいざこざレベルでも。

ギルベルト曰く『正面からぶつかる事が戦いの全てではない』。

その身を狙われれば力で退ければいいと単純に考える今のフィリップでは、ヘルサレムズ・ロットで闘いながら生き残るのは難しい。だからギルベルトは率直にライブラの仕事を務めるには力不足とフィリップに伝えたのです。

自分の能力を疑われたと感じたフィリップは憤りますが、すぐにギルベルトの忠告の重要さを知る事になってしまいました。


・街のチンピラとのいざこざから偶然ライブラの関係者だとばれてしまったフィリップは「脳抜き」の処置を施され、更にライブラの情報を抜くための駒に仕立て上げられてしまいます。

ギルベルトの忠告が正しかった事を身を持って知ったものの後の祭り。
フィリップは死を覚悟しました。これはチンピラに殺されるというだけではなく、ライブラに消されるという事も含まれています。ライブラの情報が細心の注意を払って護られるべきものなら、当然情報を守るためにその組織から切られる事も覚悟しなければならない。

しかし、フィリップはこの期に及んでもギルベルトという人間を真の意味で理解していなかったと言えるかもしれません。

ギルベルトはフィリップ「奪還」の為、電撃作戦を開始します。この時のギルベルトは普段の「温厚な老執事」でありませんでした。

レオの能力で敵の居場所探り出したギルベルトは「脳抜き」をしたチンピラ達に対して、3つの選択肢を提示します
1は、おとなしくフィリップ脳をおいて立ち去る。2は、フィリップの脳が奪還されるまでギルベルト達と闘い続ける。3は、フィリップの脳を破壊する。ただし3を選択した場合、地の果てまで探し出し全員八つ裂きにする。

当然、チンピラ達は居所は割り出せないと踏んでギルベルトの提案を一笑に伏しますが、それがギルベルトの怒りに火をつけました。
この時のギルベルトのセリフがちょっと怖くて素敵なので思わず引用。

1番を捨てるのだな愚か者ども
私は警告した 命乞いは聞かぬぞ
いいか 貴様らは私を怒らせている 
我が同胞を拉致・改造した罪 貴様らの臓物と血で贖って貰う
繰り返すぞ これは脅しではない 確定事項だ

(「ジャンプSQ.19」2011年夏号 p832~833)

常のギルベルトを考えると信じられないセリフ!!車に同乗しているレオとザップもあまりの変貌に驚いています。

さあ、これから隠されたギルベルトの本当の力が発揮されるぞ!!というところで待て次号!

え~!!!!ここで終わり~。と、久しぶりに漫画読んでて素で叫んでしまいましたよ。ええ。

実は、この号の『血界』はいつも通り約80ページで掲載されるはずだったんですが、内藤先生のスケジュールの都合で予定より二十数ページ少ないのです。
だから、ギルベルトのアクションシーンはまるまるカット。次号に続いてしまったのでした…。そんな~。

せめて月刊連載なら、落ちついていられたんでしょうが何と言っても「SQ.19」は季刊誌。次の雑誌まで3カ月待たなければいけません。せめて「SQ」に載ればと思うけど、そちらも…難しいよなぁ。いつ読めるんでしょう。この続き。


・ギルベルトがヘルサレムズ・ロットに身を置くのは、ただ主人であるクラウスと彼の仕事をサポートするためだけではなさそうです。

ギルベルトがフィリップを諭す時、自分は『殺してでも奪い取ろうとするもの』に対しは、『やっかい』であると言っている以上、もしかしたら彼はクラウスと主従であると同時に志を同じくする同志と言えるのかもしれません。

そのあたりは今回詳しく語られることのない事ですが(出てくるかも不明ですが)、クラウスに意見するギルベルトを見るとそういう事も推測してしまいます。


・それにしても今回さらりと出てきた「ラインヘルツ家」がなんだか凄い。
勿論詳しく解説されるわけではないんですが、こちらもクラウスとギルベルトの関係同様色々と推測してしまう。

特殊な執事を抱えている家って何なんだろう…。
『HELLSING』のヘルシング機関みたいな吸血鬼や化物と戦う一族なのか?
あるいは、「ライブラ」への出資を行っているのか?

でも、公爵の血を引くクラウスが自ら危地に赴くのを疑問視する声があったようだし、ラインヘルツ家=バンパイアハンターの一族というのはなさそうな気がします。
(クラウスの行動は、あくまでノブレス・オブリージュ(高貴に付属する義務)みたいだし)

それよりもクラウスが三男である事に驚いたというか納得した。
クラウスのあんなゴツイキャラクターなのになんとなーく庇護欲をそそられる雰囲気はそのためだったのかー(あくまで私の感じ方ではありますが)。
あと、上に二人お兄ちゃんがいるってことか。どんな人なんだろう。むしろお姉ちゃんもいるような気がする。


・色んな意味で次回も楽しみな『血界戦線』。
続きがいつ読めるか早く判明するように祈っております…

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※現在更新停滞ぎみです…。アニメ『血界戦線』第2期までには調子を戻したい…

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